大変さも唯一無二の経験
船上でしか出合えないものばかり
桑野 雅丈
2等航海士
01
自然と触れあう仕事を求めて
船に乗る事ことを決意
埼玉県出身、都心での学生時代を過ごしているうちに、仕事は自然に関わることがしたいと思うように。そこで船舶の専門学校に通い、4級海技士の資格を取得した上でこの道に入った。現在は1等航海士として、船上を走り着岸時や荷下ろしの際の舵取り役を行うが、船が安全かつスムーズに着岸できるまでうまくナビゲートできた瞬間の達成感はひとしおだ。
02
いつもとは違う景色に
船の上だということを実感する
船の上は守られるものがないので、仕事に集中しているうちに夏場は真っ黒に日焼けをし、冬は吹き曝しの風に吹き付けられるという過酷な場面も。それでも普段の生活ではおそらく見られない、満点の星空や海上から日本の景色に出合えたり、70メートルを超える大きな乗り物を動かすというロマンも感じている。船の上では非日常が日常になるという感覚。そんな風に、ここでしか経験できないことを好奇心を持って楽しんでいる人ばかりだ。
03
船上をより充実させる
自分時間の作り方
船上での空き時間はもっぱら読書。下船した際に持ち込んだ単行本を読みながらインプットの時間を過ごし、自宅に帰った際は朝から2時間ほど散歩をしたり、登山をしたりと自分と向き合う静かな時間を過ごす。計画的に予定をこなすことがリフレッシュになるのだ。ちなみに、現在携わっているガット船、学校で学んだ内航船とは乗船してみて違いがあると感じた。資格がないまっさらな状態だと、この仕事をさらに楽しめるような気がするので、未経験者にこそ勧めたい。