Stone History (第二章)



「掘る」は「惚る」

大阪城残石に残るノミの跡。石の目を見極め、ひと打ちで巨大な石を掘り出す。すべて人力・石職人の心意気に頼っていたかつての堀削。現在では、58万㎡の広大な採掘場で、近代的な堀削に「ベンチカット工法」を用いていること。原石山の表土や風化岩を取り除いた後、階段式にパワーショベルで原石を採取、重ダンプで運び出します。そして近代的な石材生産プラントにより安全性を高め、機能的に品質管理がなされています。この工法は、大規模な土工に適しており、効率的にいい原石が取れるのが特徴です。 今も昔も、工法は変わっても、石への熱い思いは同じ。「いい石」に惚れこんだ職人たちが「良質な石」を慈しむように切りだしています。


海の道を「運ぶ」

風光明媚な瀬戸内海に浮かぶ小豆島は、昔から海運力に優れて いました。大阪城築城の石もまた筏の浮力を利用して海の道を通って大阪へと運ばれたのです。そして現在、田村石材では、自社船とチャーター船を駆使し、瀬 戸内海沿岸エリアはもとより、九州、中京へと、やはり海の道を通って「いい石」を各地へと運び出しています。

「海」の達人軍団
かつて港のある所に商業が栄えたように、港の規模は豊かな暮 らしを反映していました。その港の護岸を造り続けてきたのが、田村石材です。石と海を知り尽くした、誇りある技術と奢ることない探求心で、それぞれの時代 の「母なる港」を提供してきました。近年では、関西新空港やフェニックス工事、そして地元高松港にも、私たちの仕事が生きています。

確かな技術で「造る」

田村石材は、こだわりの「いい石」を掘り出して運ぶ、いわゆる建材の提供が、ひとつの柱です。そしてもうひとつの柱が、土木・建設工事。長年培ってきた加 工技術・施工技術をいしずえに、護岸整備工事、埋立工事、浚渫(しゅんせつ)工事、石工事といった幅広い土木工事を手がけています。近年では、関西空港の 基礎工事も私たちの仕事のひとつ。さらに各地で進行する新しい街づくりや、河川の親水制護岸工事、公園などの造園にも、時代とともに進化する確かな技術で 応えています。

Stone History

ブレーキクラッシャー アンダー土砂 傾斜式振動ふるい 捨石出荷用 フィーダー 中山翠海トンネル 出荷・積込 採石場全景